- 味の素のギョーザと私
給料明細を見るたびに「アフリカのフリーターの方がもっと貰ってるんじゃないか?」と思うほど所得が低い私から言わせれば、人類史上最大の発明は、車輪でも原子力でもインターネットでもない。
「味の素のギョーザ」だ。
12個入りで178円。
借金返済のため、日頃、気が狂いそうなほどの節制を強いられる私がなんとか正気を保っていられるのは、こいつのおかげだと言っていい。こいつの存在が、蒸したジャガイモばかり食べ、そこらへんの野良犬よりカロリーを摂取できていないであろう私に食の喜びを思い出させてくれるのだ。
ただ、勘違いしてはいけないのは、「味の素のギョーザ」は「餃子」とは別の食べ物だということである。
当然、中華屋で食べるような本物の餃子の方がいい。
味の素のギョーザは、「餃子」ではなくあくまで「ギョーザ」であり、餃子を疑似体験させてくれる代用品に過ぎない。いっぱしの餃子の味を期待してしまうと、食べた時の感動が期待を大きく下回ってしまうのだ。
「味の素のギョーザ」はあくまで、
カニに対してのカニカマ
ビールに対してのノンアルコールビール
のような存在だということを忘れてはいけない。
以上の点を踏まえることが、「味の素のギョーザ」という一大アミューズメントを最大限に楽しむための第一歩と言える。
まずこう置いて
残りを周りに寄り添うように配置
蓋をして中火で5分(この時点で点火)
蓋を外して水気が飛んだのを確認し
嘘みたいにジャストサイズのお皿を被せてひっくり返せば
完成!薔薇を思わせる盛り付けでご馳走感を少しでも演出。
これをおかずに白米をかき込めば、満腹感とともに「一食200円で済ませたぞ」と、ストイックな自分に酔いしれることもできる。
ちなみに味の素のギョーザはタレがついていないがそのまま食べても十分美味しいので安心してほしい。貧乏学生はそのまま食べてよし、OLはバーニャカウダーに浸して食べてよしのこの一品、皆様の食費節約に大きく貢献してくれるだろう。
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